久しぶりに『歯』について書こうと思いました。お口の中の付着物と沈着物について。
分かりやすくいいますと、お口の中の汚れのことです。普段何気なく歯磨きをすると思いますが、歯磨きの目的のひとつに口腔内の付着物を除去することがあります。
また、歯磨きをする行為だけでは残念ながら虫歯や歯周病を予防することが難しいのです。なぜ歯磨きだけでは防げないのかということもご紹介します。
また、現在歯科衛生士学校の学生さんの国家試験対策になりそうな内容にもなるかと思います。
もしご興味があればご覧になってください。
お口の中の汚れ(付着物)と歯の沈着物
今回はタイトルにもありますように、『お口の中の汚れと歯の沈着物について』ご紹介します。お口の中の汚れというと食べかすや歯垢などが思い浮かぶかと思いますが、その他にもお口の中や歯の表面には付着物や沈着物が存在します。これらの中には虫歯や歯肉炎、歯周病などの原因となるものもあります。
お口の中の汚れ(付着物)にはどんなものがあるのか
マテリアアルバ
白質とも呼ばれ、古い歯垢や細菌のかたまりなどから成る黄色もしくは白色のかたまり。
マテリアアルバはうがい(洗口)で落とすことができます。
食物残渣(食べかす)
食事中もしくは食後に歯の表面や歯と歯の間、お口の中の粘膜や取り外し出来る入れ歯などに付着する汚れ。
歯磨きをすることで除去することができます。また、唾液の自浄作用でも除去できるものもあります。
歯垢(プラーク)
食べかすなどが口の中に長時間残ったものに細菌などが付着した粘着性の汚れ。
歯垢は虫歯と歯周病の主な原因となります。歯垢(プラーク)はうがいで落とすことは出来ません！
歯磨きをしないと落とすことのできない汚れです。
歯垢(プラーク)はうがいでは落とせない！
もう一度言いますね！歯垢はうがいでは落とすことができません。
ブラッシングをしなければ歯垢(プラーク)を落とすことが出来ないのです。歯垢(プラーク)が虫歯や歯周病の原因となる訳ですので、虫歯予防および歯周病予防をするためには歯磨きが必須となります。
私のお気に入り歯ブラシについご紹介している記事もありますので、良かったらご覧ください。
今年１月から愛用しています。月に１回交換しています＾＾ドラッグストアで買えるものです。
細かいことを言うと、歯ブラシだけでは歯垢(プラーク)すべてを落とすことは出来ません。歯ブラシに加えて歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助的清掃用具が必要です。
虫歯予防歯周病予防には歯磨きが必須
以前、歯科クリニックで勤めていた時に患者さんのブラッシング指導をしている時、患者さんに
『歯磨きは毎日はしてないけど、うがいは毎食後してるから』と言われたことがありました。
患者さんとしてはうがいをしていたら大丈夫。うがいをしていたら虫歯にならないというお考えだったようです。
うがいだけでは、お口の中の汚れを落とすことは難しいのです。機械的な清掃を施さないと歯垢(プラーク)は取れません。ですので歯磨きは必須となります。
お口の汚れにはうがいでも歯磨きでも落とすことができない汚れがあります。
歯磨きでも落とせない汚れは、沈着物といわれるものになります。
歯の沈着物にはどんなものがあるのか
歯石
歯垢(プラーク)中の細菌の死骸がお口の中である程度停滞することで石灰化したものが歯石です。
歯石の表面はざらざらとしているので、その表面に更に新たな歯垢(プラーク)がくっつきやすくなるのです。
歯に歯石が沈着した状態が続くと歯肉炎や歯周病、口臭の原因にもなってしまいます。歯石は歯磨きをしても落とすことは出来ません。
色素沈着(ステイン)
コーヒーや紅茶、ワインやお茶などのしぶ、たばこのタールなどの色素が歯の表面についてしまうことがあります。このような沈着物は、歯科医院で専門の処置をすることで除去することができます。
舌苔(べろの表面に付いた汚れ)
聞きなれない言葉かもしれません。舌の苔と書いてぜったいと読みます。舌の表面についた汚れのことです。
口臭との関連も強く、口臭予防のために舌苔を専用のブラシで清掃する必要もあります。
舌の表面は大変デリケートですので、むやみにブラシでこすると傷つけてしまいますので注意して下さい。
歯石や歯の表面の着色を落とすには歯科医院へ
上で紹介した歯の沈着物である歯石と色素沈着については個人のレベルで確実に除去することは難しいです。
歯科医院で専門の処置を受けることをおすすめします。処置を受けることで歯石を除去してもらうことができます。スケーリングや歯科医師や歯科衛生士が行います。
色素沈着については、いろいろと処置の方法はありますが、専用の機械を使って歯面清掃をします。こちらの処置も歯科医師や歯科衛生士が行います。
まとめ
お口の汚れと言ってもたくさんの種類があります。その汚れの特徴を踏まえて、お口のケアをする必要があります。多くの汚れの多くが虫歯や歯周病、口臭の原因となります。
うがいと個人レベルの歯磨きだけではお口のケアをすることはかなり難しいのです。
歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることが非常に大切といえます。
うがいで除去可能
・マテリアアルバ
・食物残渣(食べかす)
歯磨きで除去可能
・歯垢(プラーク)
※歯ブラシのみでは除去できない場所もあります。歯間ブラシやフロスが必要。
・舌苔
歯科医院での専門的な処置により除去可能
・歯石
・色素沈着
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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